「忍びの森」武内 涼

皆様、こんにちわ。
本日ですが、最近読んだ文庫本のお話です。
角川ホラー文庫で、書店の店頭で何気なく見つけました。

タイトルは「忍びの森」その帯に、注目して購入しました。

2010年に第17回日本ホラー小説大賞の長編部門で、最後の5作品に選ばれたが、おしくも落選。
ですが、審査委員の貴志祐介氏が、強く推薦して角川ホラー文庫として、誕生した経緯があるとのことでした。

この本、近年にない、素晴らしい本ですね。
山田風太郎の「甲賀忍法帖」を読んだ時を連想させる、時代ホラー小説です。

まだ、30代の作者のようですが、その取材能力と文章のうまさは、抜群のものがあります。
この本に出会えて、正直、生きていて良かったと思います。

荒唐無稽の忍者対妖魔との死闘が展開されていくわけですが、舞台となる伊賀、甲賀の森、紀伊半島の植生が、これでもかというように記述されていて、それだけでも、今までの冒険小説をはるかに凌駕しております。

この作者の続編が、ぜひ、見たいと思いました。
山田風太郎が存命していたら、なんとコメントされるでしょうか・・・
ぜひ、聞いてみたいと感じるのは、私だけではないと思います。

武内 涼氏、本当にありがとうございます。
それを可能にした、貴志 祐介氏にも、感謝致します。

若さを超えた、想像力、表現力に圧倒されました。

「忍びの森」武内 涼

| 2011/05/15 19:07 | その他 | この記事のURL |
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